AngelFish.jp
このサイトは熱帯魚の女王と呼ばれるエンゼルフィッシュ(Pterophyllum scalare)をプロブリーダーによる
長年の飼育・繁殖経験に基くノウハウの一部を公開しの魅力と飼育・繁殖など総合情報を提供するサイトです。
飼育・繁殖 思案
コンテンツ一覧
第1章 レッドトップ系エンゼルと色揚げ処理

第2章 エンゼルの繁殖と商品としてのエンゼル

第3章 エンゼルの病気に魚病薬が効かなくなる? 薬の利用と耐性菌の存在

第4章 観賞用として作り出された様々な品種と奇形の関係

第5章 避けては通れない繁殖における選別と淘汰

第6章 最高プロポーションとは何か?品質を追求選別と淘汰

第7章 名前ばかりが先行する幻のブルーエンゼル

第8章 エンゼルにおける改良品種の基本パターン

第9章 組み合わせによって変化する品種の名前

第10章 純血種と雑種、改良に必要不可欠な純血種の存在
 
 
サイトコンテンツ一覧

サイトトップページへ

徹底飼育マニュアル
  (第1章〜第13章まで)

改良品種カタログ
  (解説付きオンライン図鑑)

魚種別・混泳マニュアル
  (種別・混泳ポイント)

繁殖方法と命を扱う責任
  (ペア作り〜繁殖まで)

■飼育・繁殖 思案
  (飼育・繁殖に関する情報)

掲示板
  (アクアリスト交流の場)

エンゼル水槽の案内
  (アクアリスト水槽のご紹介)

AQUARIUM-LINK
  (アクアリウム関連リンク集)
    
 
PR

当サイトの運営をしている
ブリーダー直販のショップです。
良い魚をお求めの方はぜひ
ホームページをご覧下さい。
 
エンゼルフィッシュ 飼育・繁殖 思案 第1章
レッドトップエンゼルと色揚げ処理
 
 エンゼルフィッシュはグッピーやディスカスと同じように様々な品種が存在しています。そんな中、元々の品種名があるにもかかわらず勝手な名前を付けて売られているケースやエンゼルを別の名前で販売するようなケースも稀にですが存在します。
 そんな例の一つとして実はレッドトップエンゼルやトリカラーエンゼルにはニセモノが存在するのです。 ニセモノといっても悪い物では無く、あるエンゼルに対して『色揚げ処理』と呼ばれる方法により別のエンゼルをレッドトップエンゼルと間違えて雑誌で紹介されたり販売されたりしているケースが稀にですが確かに存在しています。 今回はダイヤモンドタイプやベールテールタイプも含めてレッドトップエンゼルと色揚げについてお話をしたいと思います。
 
 『色揚げ処理』とは何か?
        カロチノイドとホルモン剤について

 
 まず、『色揚げ処理』と一口に言っても『赤色』と『青色』では全く異なる事です。 青色の色揚げ処理は主に東南アジア等から輸入されるディスカスやアフリカンシクリッドのアーリィ(Sc.フライエリィ)などが5〜6cm位のまだ幼魚の段階で真っ青に発色している物を一度は見た事があると思います。 これは本来なら大きくならないと現れない青い色をメチルテストステロンと呼ばれる『ホルモン剤』などを使用して強制的に発色させている為、普通に飼育していると色がどんどん薄くなってしまう事を経験されている方も少なくないと思います。 この『ホルモン剤』による色揚げ処理は生体に与える影響が非常に強く、メチルテストステロンは男性ホルモンですから強制的にホルモン剤を与えられた個体は雌が雄のようになってしまうなど特に繁殖能力が極端に低下する事が確認されています。 (メダカやゼブラダニオを利用したホルモン剤による性転換実験などは魚類学やバイオテクノロジー関連の書籍で解説されています)

 ホルモン剤がどれほど強力な薬なのかは文章だけでは伝わりませんが日本においてはホルマリンのような劇物でさえハンコだけで薬局で購入できるに対してホルモン剤を入手する為には薬事法により医師や獣医師が発行する処方箋などがなくては入手できないほど危険な物質として扱われている事でどれほど危険な物なのか理解できると思います。 ホルモン剤については日本では入手がまず不可能ですし使う理由もありませんからこのお話は別としたいと思います。
 
 赤いレッドトップエンゼルを
          作る為の色揚げについて

 
 エンゼルにおいて主に『色揚げ処理』は青色ではなくレッドトップエンゼルの赤みを強くするような『赤色』の色揚げです。  この赤色の色揚げについてはホルモン剤のような人工的に生成されたものではなく、エビやカニ等に大量に含まれている『カロチノイド』や『アスタキサンチン』と呼ばれる赤色の成分をエンゼルに与える事でエンゼルを赤くする方法です。

 この色揚げ処理は赤系のディスカスやアピストグラマ、アジアアロワナや錦鯉・金魚に至るまで様々な赤色の発色を良くする為に利用されています。 熱帯魚のエサとしては代表的な物では大型魚用の『クリル』やディスカス用の人工飼料(テトラや光クレスト等の真っ赤なエサ)や稚魚のえさとして欠かせないブラインシュリンプにも沢山含まれている成分で普通にエサとして魚に与える量でしたら全く問題ありませんので安心して利用する事ができます。

 レッドトップエンゼルは何も色揚げ飼料を与えないと頭が『黄色』のエンゼルですがこの『色揚げ処理』を行う事により黄色が次第にオレンジ色に変わり始め与え続けることによって真紅とまではいきませんがかなり赤くなるはずです。 エンゼルには個体差もありますので全てのレッドトップエンゼルが均一に赤くなるという訳ではありませんが多くの個体はこの色揚げ処理により赤く美しいレッドトップエンゼルになるはずですので試して頂ければ幸いです。 当店においてはブラインシュリンプフレークと言う色揚げ効果の高いフレークフードやブラインシュリンプよりも大量のアスタキサンチンを含むレッドプランクトンなどを扱っていますのでご利用を頂けると嬉しく思います。

 さて長くなってしまいましたがニセモノのレッドトップエンゼルとは何かと言う事についてはゴールデンエンゼルに『色揚げ処理』を行った個体を現します。 ゴールデンエンゼルもレッドトップエンゼルの元になっている品種だけに色揚げ飼料を与えると頭部を中心に赤くなるため、頭部が赤くなったゴールデンエンゼルをレッドトップエンゼルとして購入してしまうと色揚げ飼料を与えないと次第に黄色に戻ってしまい、レッドトップとして購入してもゴールデンエンゼルに戻ってしまうカラクリです。

 トリカラーエンゼルにおいてもレッドトップエンゼルにマーブル模様を加えた品種ですので同じようにゴールデンマーブルエンゼルを色揚げした個体をトリカラーエンゼルとして雑誌で紹介されていたり、販売されている事もあるので注意が必要です。 見分ける方法としてはレッドトップやトリカラーは完全な透明鱗(ブラッシング系)のエンゼルの為、もしエンゼルの鱗が全て光っているような場合はそれは透明鱗ではないので単なる色揚げ処理されたエンゼルと言う事になります。 見分ける際に役に立てて頂ければ幸いです。

 赤色の色揚げについては青色のようにホルモン剤を利用する訳ではありませんから誰にでも簡単にできることです。 レッドトップ(トリカラー)を赤くする以外にもゴールデン(ベールテールを含めて)の色に飽きてきたら色揚げ飼料を与えて赤っぽいエンゼルに色を変えてみるのも面白いと思います。 興味のある方はぜひ一度試して頂ければ幸いです。
コンテンツ・イメージ
トリカラーダイヤモンドエンゼル
写真は個体の品質の高さと共に色揚げ飼料を与える事より艶やかな赤色を示した個体。 色揚げ飼料を与えないと黄色に近い色合いですが、しっかりと色揚げを行ない、朱色に染まった美しさはレッドトップ系統の醍醐味でもあります。(写真はトリカラーダイヤモンドエンゼル)
 
コンテンツ・イメージ
レッドトップダイヤモンドエンゼル
写真の個体はまだ色揚げ処理が不十分な為、オレンジ色に近い状態の個体。 赤虫など色揚げ効果の無い飼料を与えているとレッドトップ・エンゼルの赤味は半減してしまいます。
 
コンテンツ・イメージ
ブラインシュリンプフレーク
写真はブラインシュリンプを主な原材料として作られているブラインシュリンプフレークフード。 甲殻類を多く含む赤い色の飼料にはレッドトップの色揚げ効果が高い製品が多く存在します。
       
コンテンツ・イメージ
クランブルフード
写真提供:AquaFish.jp

写真は主にディスカス用として開発される事が多いクランブルタイプの飼料です。 特に写真のような赤色の強い餌は色揚げ効果も高く赤系のディスカスの色揚げはもちろん、レッドトップ系統のエンゼルにも良い餌です。
       
このページのトップへ戻る