レインボースネークヘッドとエンゼルフィッシュ[混泳させてみる] の動画レビュー

YouTubeで公開されているエンゼルフィッシュの動画、ことゆきちゃんねるさんの「レインボースネークヘッドとエンゼルフィッシュ[混泳させてみる]」について、プロブリーダーとしての見解をレビュー記事として書かせて頂くことにしました。

タイトルの通り、エンゼルフィッシュと小型ですが、スネークヘッドを混泳させる事にチャレンジされいる動画です。普通、見るまでもなく辞めておいた方が無難と判断できる混泳のパターンですが、チャレンジ精神が旺盛な方ですね。

動画の前半はスネークヘッドに関する情報が占めており、水槽に導入されるのは2/3ほど経過した後の様子です。動画を見る限りですが、エンゼルフィッシュはプラチナエンゼルの成魚個体が1尾レインボースネークヘッドのほうは7cmほどの個体を1尾の様子です。

水槽のサイズは語られていませんが、おそらくは30cmのキューブ水槽、もしくは45x30x30cmほどの水槽を縦置きで飼育されているものと推測されます。混泳自体はずっと行うつもりでは無いご様子ですから、それなりに混泳についての知識をお持ちの上でチャレンジされていることが窺われます。

水槽導入時の水合わせを丁寧に行っている点は評価できるのですが、購入したスネークヘッドをトリートメント無しでほかの魚が居る水槽へ導入してしまうのは、混泳成功の有無以前に飼育されているほかの熱帯魚たちに病気を持ち込んでしまうリスクを孕むので、あまりお勧めできない行為です。できれば、トリートメントタンクを用意して、しばらくは検疫を行ってから導入するのが無難な対応方法です。

この動画では、スネークヘッドを水槽へ導入して間もない状態までしか公開されていませんが、最初の問題点は水槽で飼育しているエンゼルが「新参者のスネークヘッドを突いてしまわないか?」の問題になります。スネークヘッドは長旅の疲れと環境の変化で気が荒い熱帯魚とは言え、水槽に導入してすぐにエンゼルを攻撃するようなことはほぼ皆無と考えられます。

逆にエンゼルは好奇心と縄張り意識から、新しく入ってくる熱帯魚に対して攻撃的になりやすいのが一般的です。エンゼルの水槽へ新しい熱帯魚を入れる場合は古株のエンゼルに攻撃されるかどうか、この点が混泳における最初のハードルと言っても良いでしょう。

この動画では少なくともスネークヘッドの導入直後については、最初の混泳ハードルはクリアできた様子です。このケースではエンゼルのほうがスネークヘッドよりも、やや大きい点は混泳させるパターンとしては良好なポイントです。これが逆のパターンでは悪い結果に終わりやすいので、混泳させる熱帯魚同士のサイズ問題も混泳における重要なポイントであることをお伝えしておきます。

混泳飼育は水槽の大きさや一緒に飼育する熱帯魚の性質や大きさ、様々な要因が複雑に絡まって成立しています。レインボースネークヘッドは大きくなっても15cm程度の小型スネークヘッドですので、水槽のサイズにもよりますが、エンゼルとの混泳は生涯飼育を考えても、絶対に不可能と断言できるほど無理な混泳ではありません。

ですが、水槽に落ち着いたスネークヘッドが攻撃的になり、エンゼルを突く恐れもありますので、あまりお勧めできる混泳とは言えないでしょう。こんな飼育もできるの?と参考程度に留めておかれたほうが無難です。


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