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第5章 シクリッド類とエンゼルの混泳

エンゼルと同じシクリッドの仲間は主に南米原産の種類とアフリカ原産の種類に分類されます。その中でもエンゼルと同じ南米原産のシクリッドは非常に種類が豊富で全長3cmほどにしかならない小型種からアイスポットシクリッドのような全長80cmにもなる大型種まで様々です。

エンゼルとの混泳については基本的にエンゼルは同サイズのシクリッドの中では非常に温和な魚であり、サイズを揃えて混泳されると他のシクリッドに突き殺されてしまう事も少なくありません。従って基本的にエンゼルと混泳をさせるシクリッドについては小型種となりますが詳しくは下記にて解説します。

小型シクリッドとエンゼルの混泳

小型シクリッドの仲間については大きく別けて南米産のアピストグラマの仲間とアフリカ産のペルヴィカクロミスに別ける事が出来ます。中でもラミレジィを含めてアピストグラマの仲間は非常に種類が豊富で色彩も様々で水草水槽に良く似合う魚たちです。ペルヴィカクロミスについてはPe.プルケールが最も有名で東南アジアで養殖された個体がコンスタントに入荷しますが、Pe.タエニアートゥスやPe.ロロフィなど色々な種類はいるものの専門的なお店でなければプルケール以外の魚はあまり見かけ無いと言えるでしょう。

小型シクリッドの仲間とエンゼルの混泳についてはサイズを合わせれば特に大きな問題はありませんが、子供のエンゼルとやや気の荒い親魚サイズのアピストなどを混泳される場合はエンゼルが突かれるケースもあるので注意が必要です。逆にエンゼルが大きい場合はエンゼルが追いかける事もあるので水草や流木で隠れ家を作った水槽で飼育すると上手く飼育できます。

また、アフリカの湖産シクリッドは水質が弱アルカリ性の硬水を好むのでエンゼルとの飼育には適しませんが、エンゼルの適応能力は幅広いので水質を弱アルカリ性にあわせれば混泳可能です。主にジュリドクロミスの仲間やランプロローグスの仲間は比較的、温和な種類が多いので混泳は問題ありませんが、ムブナと呼ばれる仲間、主に全長15cmほどの魚が多いのですが、イエローストライプシクリッドやラピドクロミス・カエルレウスなど、小型であっても気の強い仲間もいる為、混泳はあまりお勧めできない種類が多いと言えます。

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ジュリドクロミスなどは弱アルカリ性の硬水を
好むため、性格は温和ですが、水質的には
エンゼルとは避けるべき混泳相手と言えます。

中型シクリッドとエンゼルの混泳

中型シクリッドについても小型シクリッドと同様、南米産とアフリカ産に分かれますが、エンゼルとの混泳についてはどちらもあまり適した魚とは言えません。 

まず、南米産の中型シクリッドについては代表的な種類としてはディスカス、フェスティバム、セベラムやファイヤーマウスなどが挙げられます。多くの中型シクリッドの中でエンゼルと混泳可能な種類は限られており、無難な飼育が可能な種類はディスカスとフェスティバムくらいなものでしょう。その他のシクリッドは気の荒い魚が少なく無いので混泳自体は出来てもヒレや体をを突かれてしまう事を覚悟しなくてはなりません。少なくとも同サイズの中ではエンゼルは温和で気の弱い魚ですから混泳はされるのが無難です。

次にアフリカ産の中型シクリッドですが、河産のシクリッドではジュエルシクリッドを代表としたヘミクロミスの仲間が挙げられ、全長12~20cmほどの魚が多いのですが、非常に気が強く同種・多種を問わずに追いかけ回す事も少なくありません。気の荒い魚同士であれば張り合えますが、エンゼルのような魚では力負けしてしまうので混泳は行なわないほうが良いでしょう。

また、湖産の中型シクリッドとしてはアーリィ(Sc.フライエリィ)を代表とした仲間で10~20cmほどの仲間が多いと言えるでしょう。この手の仲間についてもやや気が荒い種類が多く、弱アルカリ性の水質にエンゼルを合わせれば飼育できない事はありませんが、エンゼルのヒレを突くなどの弊害が予想され、あまり好ましい混泳とは言えませんのでできれば避けるに越した事は無いと思います。

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ムブナと呼ばれるアフリカ湖産のシクリッドは
水質的にも性格の荒さも混泳に向いていません。
エンゼルとは避けるべき混泳相手と言えます。

大型シクリッドとエンゼルの混泳

大型シクリッドについては主に南米産のアイスポットシクリッド、アストロノータス(オスカー)、シクラソマの仲間などが多く存在します。中でもアストロノータスは安価で養殖された個体が大抵のショップでは販売されており、その人懐っこい姿に魅了されて飼育する方も少なくありません。アストロについてはこの手の仲間の中では温和な種類はありますが、エンゼルと混泳されるのはジャンルの違う魚ですので大型になるシクラソマの仲間を含めてエンゼルよりも大きくなるシクリッドの混泳は原則として行なうべきではありません。

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オスカーなどの大型シクリッドとエンゼルを
一緒に飼うと、エンゼルが力負けします。
絶対に不可能ではありませんが、避けるべきです。

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魚種別混泳マニュアルのコンテンツ一覧

1.カラシン類とエンゼルの混泳について
2.コイ・ドジョウ類の混泳について
3.ベタ・グラミー類の混泳について
4.ナマズ類の混泳について
5.シクリッド類の混泳について
6.メダカ類の混泳について
7.古代魚類の混泳について
8.その他・熱帯魚などの混泳について


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大塚慎太郎
この記事を書いた人
オオツカ熱帯魚 店主
飼育歴40年 繁殖歴35年 プロブリーダー歴27年
専門分野エンゼルフィッシュ、ラミレジィ、アピストグラマ、その他熱帯魚類の繁殖全般

熱帯魚繁殖大鑑(緑書房)の著者であり、熱帯魚の繁殖研究で世界的に名を知られる東熱帯魚研究所 東博司氏の元で師事、長年に渡り飼育・繁殖の技術を学び独立。様々な魚種の飼育・繁殖、生態学など豊富な知識を生かしてプロブリーダーとして良質な熱帯魚類の繁殖・販売を行う。

  • アクアライフ(エムピージェイ出版)のエンゼルフィッシュ特集協力
  • 楽しい熱帯魚(白夜書房出版)のエンゼルフィッシュ・ラミレジィの特集協力
  • プレコニアの繁殖記事、熱帯魚・水草図鑑(ピーシーズ出版)への写真提供
  • Weblio辞書協力(熱帯魚写真館)
  • All About Japan 熱帯魚オンライン図鑑 写真提供
  • TV番組や出版物への取材・写真提供の協力など
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